男子

栄光の架橋

商学部卒業生  三ツ井 梨々香

平素より大変お世話になっております。
トレーナーを務めておりました、商学部4年の三ッ井梨々香です。

いよいよ最後の活動日誌、そしてトップバッターということで少々プレッシャーがあるものの、今回も自由に書いていこうと思います。かなり長くなりますが、最後までお付き合いいただけますと幸いです。

昨日の納会をもちまして、慶應義塾体育会バレーボール部を引退いたしました。長いようで短くて長かったあっという間の4年間を、僭越ながら振り返らせていただきます。

私が塾バレー部への入部を決めたのは、中学2年次のワールドカップバレーがきっかけです。当時わずか19歳であった石川祐希選手のプレーに完全に心を奪われ、そこからバレーボールの面白さを知り、気づけば大学バレーを観戦するようになっていました。栃木県からSFCがある神奈川県藤沢市に引っ越し、ようやく初めて生で試合を観戦したのは、大田区総合体育館で行われた石川選手の大学引退試合でした。父と一緒に品川プリンスホテルに前泊し、翌日の期末試験に向けて家庭科の教科書を片手に、朝6時から列に並びました。私もここに立ちたい、日本一を目指すチームを全力で支えたい、そう強く感じたのを昨日のことのように覚えています。そして大学1年次の8月に見学をし、入部を決定した所存です。

1年次の冬にトレーナーになった私ですが、引退までの道のりは険しく、涙だらけの日々でした。何をやればいいのか分からない、行動に移してみてもそれが正解なのか分からない。結果が出るまでに時間がかかる身体強化、辛抱強く継続するのは、選手はもちろん私にとっても苦痛でした。切羽詰まった私には指摘や批判を受け入れる余裕もなく、何度も消えたいと思っていました。

それでもここまでやってこれたのは、最後まで信じて支えてくれた、同期や先輩後輩、星谷監督のおかげです。本当にありがとうございました。

1月の活動日誌『繋がり(https://keiovb.com/blog/6713/)』で、濱本先輩(22卒)の言葉についてお話しいたしましたが、最後の1年間は特にそれを実感しておりました。

「上級生になると、バレーボールを通じて感謝を伝えたいと一層思うようになる。自然と理解できるものだから、下級生は下級生なりにバレーボールを楽しんでほしい。」

OBOGオンライン交流会を通して慶應特有の縦の繋がりを目の当たりにしたわけですが、さらに交流の場を作りたいと考え、先日2023年度三田バレーボールクラブ交流会の企画責任者を務めさせていただきました。
当初は星谷監督と枝里子さん(14卒)の3人で密かに進め、途中からは三田バレーボールクラブの皆様にもご協力いただき、大きなバレーボール大会にすることができました。あらためてスポーツが持つ力の偉大さを知るとともに、塾バレー部の歴史を再認識いたしました。
これからは一卒業生として、後輩の成長を支援していきたいと思っています。

ここからは、この場をお借りして皆様への感謝を述べさせていただきます。皆様のお力添え無しでは確実に引退を迎えることができず、何度も繋がりの強さを実感し、救われてきました。

まずは、日頃から変わらぬご支援ご鞭撻いただいた三田バレーボールクラブの皆様、毎試合大きな声で一緒にチームを応援してくださった保護者の皆様。役職柄、本来であれば皆様と直接お話しする機会は多くないものの、最後まで声をかけてくださり、本当にありがとうございました。

ママとパパ。
きっとここで両親と書くのがいいのでしょうが、いつも通りいこうと思います。私がこの部にいる目的のひとつに、「自分で決めたことを最後まで続ける遂行力・継続力を二人に見てほしい」という願いがありました。決意した通り、最後までやり切りました。入部前は、縁の下の力持ちなんて出来るわけないよ、と言われていましたがなんとやり遂げてしまいました。自分がプレーするわけじゃないのに朝は早く夜は遅くまで頑張ってるね、とこの日常が当たり前の私を何度も褒めてくれていました。本当にありがとう。気づけば末っ子がこんなに成長しましたね。まだまだ大きくなります。まずは卒業旅行を楽しみます!!

星谷監督。
バレーボールもトレーニングも未経験の人間にトレーナーという未知の役職が務まるのか?ととても不安に感じられていたかと思います。案の定壁だらけの毎日、ただ練習にいるだけの毎日だった私ですが、最後まで見捨てずにサポートしてくださり、本当にありがとうございました。何事も真正面から褒めてくださる星谷監督の言葉ひとつひとつがモチベーションになっていました。コカコーラよりもペプシが好きなので、これからもたくさん飲ませていただきます!

後輩たち。
だる絡みをしたりされたり、くだらない毎日がとても楽しく、私の生き甲斐でした。本当にありがとう。おそらく全体の半分以上とリハビリに励みましたね。容赦なくメニューを押し付け、え!○○なら絶対できる!と勢いで挑戦させていましたが、嫌がりながらもしっかりとこなし、強くなってコートに戻る姿は本当に頼もしかったです。これからのGBについては、平山(商2)が引き継いでくれます。私以上にしっかりしていて、トレーニングの知識も豊富に持ち、真摯に取り組む人なので、私が務めていた時よりも皆が成長してしまうのではと内心ビクビクしています。
全員で切磋琢磨して、ムキムキになってください。

同期。
MTGをしていてもすぐに涙が出てしまい、とても扱いにくかったと思います。何度も迷惑をかけてきたのに、それでも最後まで支えてくれて、背中を押してくれて、本当にありがとう。

航希(島田・経4)は、入部したてでまだ慣れない私にたくさん話しかけてくれました。きっと人見知りなんだろうなと思いつつも、その優しさと温かさに何度も助けられました。誰よりも周りを見ていて、すぐに声をかけて、絶対に誰も置き去りにしない。そんな人柄だからこそ、航希の周りにはいつも多くの人が集まるのだなとしみじみしています。ミッキーは、航希が着けたそうな雰囲気を出してきたから「これにしたら」と勧めた記憶でいます。本当にありがとう。これからも応援しています。

晟己(大槻・総4)は、部員の中でトップレベルの面白さを持っていて、毎日のようにスナチャで自撮りが送られてきていたのに、いつしかボケが少なくなったこの4年間がとても寂しいです。時々保存した画像を見返して笑っています。良い意味で遠慮せずにチームに言葉をかけ、ぶつかることも恐れない晟己にとって、しつこいまでに慶應らしさを求める内部進学の同期4人はとても面倒だったと思います。それでも最後まで大切にしてくれてありがとう。入替戦で吠える晟己を思い出して、涙が止まらない夜もありました。バレーボールを楽しむ晟己を見ることができて、本当に嬉しかったです。

敏貴(今田・商4)は、私以上に涙もろくてどんなことでも笑って、本当に感情表現が豊かで楽しい主務でした。多くのことに苦戦して、多くのことに追われた体育会生活だったと思います。それでも、なんとかなるっしょ!と明るくポジティブな敏貴に何度も救われました。決断力の速さもピカイチで、先日の交流会でも大いに助けられました。ありがとう。変わらぬ相槌でこれからもみんなを笑わせてください。まだまだ授業や試験で会うことも多いだろうけど、一緒に乗り越えようね。

喜輝(松本・環4)は、いろんな話をたっくさんしてきたね。真剣な話からくだらない話、そして突然出てくるツンデレを逃さずしんちゃん(厳・経4)といじり倒し、何度もお腹を抱えたのも良い思い出です。うざい!って怒りながらも、なんだかんだ女子会が大好きな喜輝が大好きです。ありがとう。こんなチャーミングな喜輝だけど、とても紳士で優しくて、細かい気配りをさらっとやってのけ、そして4年間エースを全うしてくれて、本当にお疲れ様でした。今後の試合には、「白王子」のうちわ持っていくね。松本ユニ販売してください…!

たっつー(立川・商4)は、一緒にいろんなお店を開拓したね。特に武蔵小山は宝庫でした。パフェや広島風お好み焼き、たこ焼きなどまだまだ行けていないお店がたくさんあるので、定期券はもう切れますが行きましょう。どんな時間帯に入店してもラストオーダーまで居座るほど話に夢中になり、たっつーのいらない恋バナもたくさん聞いて盛り上がりました。誰にでも好かれる愛くるしいお腹とみんなが甘えたくなる懐の広さ、たっつーの良さは数え切れないほどあります。これからもそれを存分に活かして、就活も頑張ってください。

にっしゃん(西山・政4)は、やっぱり全日本インカレにおける大応援が一番の思い出です。太鼓やバルーン、メガホンなど様々なグッズと共に、最後の1点まで応援席をまとめてくれました。にっしゃんの幸せになってほしいという願い、皆にしっかりと届いたはずです。またほんわかしているように見えて、案外頑固な一面もあるにっしゃんが私は大好きです。自分をしっかり持ち、練習に励み、目標である最高到達点の320cmを達成した姿は誰よりも輝いていました。今度フグ食べに行きます。

しんちゃん(厳・経4)は、前回の活動日誌(https://keiovb.com/blog/10639/)で愛を記しましたが、今日までケンカ一つなく仲良く4年間を送れたのは、紛れもなくしんちゃんのおかげです。ありがとうでは足りません。お揃いのパジャマで行く香港旅行がとっても楽しみです!!

同期の話だけでこんなにもスペースを取ってしまい、予定外のことに私自身驚いています。それほどまでに、大好きで最高の同期です。お酒がなくても盛り上がり、じゅっかるの冷凍ぶどうでふざけられる。そんな7人との日々が終わってしまうことが、今なによりも悲しく、寂しいです。

最後になりますが、ラスト活動日誌のタイトル「栄光の架橋」は、納会直後の同期オケオールで最後に歌った1曲です。厳密にはその後に肩を組んで若き血を斉唱しましたが、明け方の5時前に8人全員で大声で歌いきった感動の選曲です。この思い出を一生忘れぬよう、最後のタイトルとさせていただきました。

大きな節目となる納会を笑顔ときどき涙で終えることができたことが、本当に幸せです。
本当にありがとうございました。

“栄光の架橋” への1件のコメント

  1. 田鹿陽大 より:

    4年間お疲れ様でした。
    最上級生になった私は今、三ツ井さんがいかに凄かったのかを痛感しています。

    入部した時から明確な仕事があった私には、0から1を作る事への困難、葛藤、挫折は想像もできません。

    三ツ井さんの失敗を恐れず、正解を常に求める強さを私は尊敬しています。

    4年間お疲れ様でした。そして、3年間お世話になりました。

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