日頃よりお世話になっております。経済学部経済学科4年、島田航希と申します。
最近は日が暮れるのが早くなり、体育館へ向かう時間にはあたりが真っ暗になってさわやかな秋の風が心地よく感じられます。日吉の銀杏並木では銀杏の実が落ち始め、「くさっ」という言葉が飛び交うようになりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
公開が始まって約1ヶ月、ようやく映画「ミステリと言う勿れ」を観に行くことが出来ました。私は以前からこの作品のドラマを観ているファンで、この作品の概要を簡単に説明しますと、累計発行部数1800万部を突破している田村由美による大人気漫画を原作とし、2022年1月期のフジテレビ月9にて放送されました。大学生の主人公・久能整は、淡々とした喋りが特徴ですが、膨大な知識と鋭い感性に基づくお喋りで、周りにいる人の悩み、さらには事件の謎までも解かれてしまうという新感覚ミステリーです。(公式ホームページから一部抜粋)
そして何より本作の魅力といえば、主人公の久能整をはじめとする個性的なキャラクターたちによる名言の数々です。ドラマではグッズとしてセリフかるたが発売されているほど、セリフへの注目度が高い作品です。そこで今回は、私が特に印象に残った劇中に登場する名言を紹介したいと思います。映画の中の何気ないセリフですが、私にとっての特別な言葉となり、視野を広げ、人生を少し豊かにしてくれる気がしました。その言葉の脈絡など詳しく説明してしまうとネタバレになりかねないため、ここでは言葉だけの紹介にしたいと思っています。
”弱くて当たり前だと誰もが思えたらいい”
これは、整が遺産相続問題で、つらい思いをした汐路というヒロインに伝えた言葉です。日本では人の弱さを認めず、恥ずかしいと考えるような風潮が強く、「壊れたら退場」という“当たり前”がある一方、アメリカでは人の弱さを認め、病むことも倒れることも“当たり前”としている。だからカウンセリングが普及しているのだと解きます。
人は弱いのが当たり前だから治そうと思う、修復できると信じることができるという整の言葉は、我慢を美徳とする考えが、弱さを認めない社会へ繋がっていることに気づかせてくれます。どんな時も失敗は許されず、失敗することは恥ずかしいと、自分を洗脳してしまっていることがあるかもしれません。しかし、弱いことが “当たり前”という前提なら、もっと自分や他人のことを許すことができるはずです。そしてこれを我々のチームに置き換えますと、傍から見たら意味が分からない事をしていても、それが正しいか否かは別として目的があるなら受け入れる器を持ち、ミスを恐れず何度失敗してもその挑戦を心から応援しようとする姿勢そのものであると思います。ひとつのチームとして仲間を信頼するとともに、弱い部分を理解し、認め合い、補い合うことができるのが今年の慶應義塾体育会バレーボール部の強みであり最強の武器だと思います。
さて、私にとって秋季リーグも残り5戦となり、結果としてもチームとしても良い形でリーグ戦を締めくくるこが出来れば理想的ではありますが、自分たちの思い通りにならないことへの不安感や、自信を失うといった負の感情に苛まれることもあるかもしれません。 しかし、そのような負の感情に囚われることなく、日本一になることに”誇り”を持ち続けて残りの試合に挑みたいと思います。
最後になりますが、リーグ戦、全カレと精一杯頑張りますので今後とも変わらぬご声援の程、宜しくお願い致します。
乱文失礼致しました。
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