日頃より大変お世話になっております。商学部4年、中等部バレー部兼学生コーチの熊谷健太です。
夜もすっかり冷え込むようになり、気づけば引退まで残り1ヶ月となりました。
先日、慶應義塾女子高校バレー部の試合を観に行ってきました。妹が所属しているチームなのですが、実はそれだけではなく、中等部で学生コーチをしていた頃の教え子たちが、今は高校生としてプレーしているチームでもあります。大学のチームが一部定着という目標を達成できたことでオフが生まれ、ようやく足を運ぶことができました。
少しだけ自分の話をさせてください。1年生の頃から、私は大学と中等部の両方に関わってきました。どちらのチームにも貢献したいという思いで始めたことです。
試合が始まってしばらくは、完全にコーチの目で見ていました。相手のどこを潰すか、守備位置をどう変えるか。先輩コーチがよく「女子バレーは攻略だ」と言っていましたが、細かなズレを生み出してはミスなく積み重ねていくその駆け引きは、やはり面白いものです。ところが、いいつなぎが一本出るたびに思わず声が出て、気づけばただの観客として試合に夢中になっていました。
そんな中で、一番心が動いた場面がありました。中等部で教えていた頃、私は選手たちに「ボールだけでなく相手も見ろ」と何度も伝えていました。この日の試合前にも、同じことを伝えていました。そして試合中、その教え子が相手の大エースを1枚で止めたのです。思わず観客席で声を上げてしまいました。
もちろん、自分の一言が効いたなどと言うつもりはありません。それでも、中学生の頃にかけた言葉が、何年も経って、高校のコートの上で一本のブロックになって返ってきた。その瞬間、中等部で過ごした時間と大学で過ごした時間が、一本の線でつながったような気がしました。大学で一部の舞台を目指して戦ってきたからこそ、あの日あの場所にいられた。中等部で教えてきたからこそ、あの一本にあれだけ心が動いた。両方やってきたことは、間違っていなかったのかもしれない。そう思えた一日でした。
そしてもう一つ、観客席に座って初めて分かったことがあります。いつも私たちの試合を観に来てくださるOB・OGの皆様や保護者の皆様は、きっとこういう一本を見るために足を運んでくださっているのだと思います。コートの横からしか試合を見てこなかった自分にとって、それは新鮮な発見でした。
さて、大学のチームは残り1ヶ月です。
後輩たちへ。責任は4年生が取ります。だから、やりたいことは好きにやってください。それがチームに貢献するための自分のスキルや人間性の向上につながるなら、私はやれることを全部サポートします。思い切ってやった一本が、きっと観に来てくださる誰かの心を動かします。
自分自身も、大学のコートであの日のような一本が生まれるよう、やれることは全部やります。この4年間が本当によかったと言い切れるかどうかは、ここで決まると思っています。まだまだ終わっていません。ここからの1ヶ月を、自分のバレー人生の中で最も濃密な1ヶ月にしたいと思います。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。引き続き、慶應義塾体育会バレーボール部への応援を何卒よろしくお願い申し上げます。