男子

体育会でバレーボールをすること

経済学部4年  樋口 太樹

平素よりお世話になっております。
経済学部4年の樋口太樹です。

12月に入って寒さも本格的になり、日吉記念館の窓から雪が見える季節も近づいてまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、本日は最後の活動日誌ということで、少し真面目に、僕にとって体育会でバレーボールをすること、とはどういうことかをお伝えさせていただこうかなと思います。

その前に、そもそも大学とはどのような場所なのでしょうか。個人的には、大学とは学生生活における黄金時代なのではないかなと思います。学生ということで適度に甘えることができつつも、成人を迎え、プレ社会人として一定程度の責任を担わなければなりません。守られた立場のなかで、自分が負うことのできる責任の範囲内で次第に自由な意思決定ができるようになるという点で、大学生活は私にとって黄金時代そのものです。そして、人生を通じて考えても、このような心地よさのなかで生活できる時間は、大学での4年間だけなのではないかなとも思います。

あまり長くなってもブラウザを閉じられてしまうと思いますので、ここから本題に入ります。

まず、僕にとって体育会とは「よく分からない場所」です。
さきほど、大学は責任と自由がほどよくバランスする黄金時代であると書きました。しかし僕は、名前に反してその中身は決して華やかなものである必要はなく、むしろ地道な努力が必要な時期だとも思います。それは、社会で活躍するための離陸滑走の時間だとも思うからです。どのような社会人になりたいのかを考え、その実現のために必要なことをする。資格の勉強、インターンシップ、留学など、選択肢はいくつもあります。そんななか、僕は具体的な将来像をもつことなく、バレーボール選手を目指すこともないまま体育会に入部しました。なぜか。それは、組織の一員として仲間と協力し、組織の目標を達成するために考え実行することは、社会人としてなくてはならない基礎だと思うからです。もちろん、やりたいことが分からないからバレーを続けよう、という理由になってないような理由もありました。ですが、あえて具体的に将来像を定めず目の前の基礎づくりに没頭することで、思わぬきっかけを通じて人としての深みみたいなものが生まれるのではないかな、とも思っています。僕はそんな理由で体育会を選びました。
結局のところ、体育会がどんなものかは今もはっきりしません。僕にとっての体育会は、「まわり道のようで滑走路のような、基礎づくりのためのよく分からない場所」です。

そして、数ある体育会のなかでもなぜバレー部を選んだのか。それは、バレーボールが信頼で成り立つスポーツであると思うからです。
競技の特性上、ボールに触ることができるのはわずか一瞬です。そのため、常日頃から準備をしていても、瞬間的な状況下で与えられた情報をもとに最適解を導き出し続けるのはとても難しいと思います。そんななか、信頼は力を発揮します。あいつなら決めてくれるからトスをあげよう、あいつなら拾ってくれるからコースを開けてブロックしよう、というように、日頃の練習を通じて構築した信頼をもとにプレーすることで、一瞬の間でもより納得した答えを出せるのではないかなと思います。そして、競技という枠を超えて信頼を築き上げることができれば、あいつと一緒にバレーをしたい、コートに立ちたいという想いも芽生えてきます。そのような想いをもってプレーすれば、これまでの経験上、上手くいくことが多かったような気がします。そして例えうまくいかなくとも、納得のいく結果を得られてきた気がします。
また、社会に出れば、人間関係のほとんどは仕事を中心とした利害関係にもとづいて形成される、とよく耳にします。僕は、社会に出てからもドライで脆い利害関係でなく、ウェットで強固で温かみのある人間関係を構築していきたい。信頼なくして成り立たないバレーボールを通じて、そのような理想的な人間関係を構築するにはどうすればよいのか、その一端を学ぶことができたように思います。

以上を踏まえ体育会生としての生活を振り返ると、僕は4年間の黄金時代をよく分からない場所で信頼の築き方を学んだ、ということになります。書いている今でもはっきりした答えは出ませんが、今後の人生のなかで少しでも明確な答えにたどり着けるよう、ほどよく真面目に、まわりの人をなによりも大切にしながら生活していきたいと思います。

長くなりましたが、これで最後です。
父ちゃん母ちゃん、10年間のバレー生活を支えてくれて、本当にありがとうございました。そして、中学、高校、大学のバレーを通じて僕と関わってくださった監督、先生、コーチ、先輩、後輩、同期のみなさん、お世話になりました。ありがとうございました。
いただいた恩はそれ以上の恩で返したいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

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