お世話になっております。法学部政治学科4年の西山誠一郎です。
酷暑の候、皆様方はいかがお過ごしでしょうか。
先日、小学生少年少女バレーボールチームの横浜優和クラブJrさんに記念館に来ていただき、バレー教室が開かれました。大学生が小学生にバレーボールを教えるという機会だったのですが、逆に私は小学生から学ぶことがありました。
横浜優和クラブJrさんは、慶應義塾体育会バレーボール部で定期的に栄養講習会をして下さる大村さんが代表を務めるチームです。そのチームの小学生の子供たちは皆礼儀正しく、バレーボールも上手でした。そんな小学生が目を輝かせて、真っ直ぐにバレーボールに向き合う姿勢を見て、考えるものがありました。
私は何か行動する時に、それが自分にどのような利益をもたらすのかということを考えています。何もいいことがなければ、行動したくないなと思ってしまいます。しかし、そのことばかりを考えて生きていると、自分が何のために生きていて、何を幸せに感じるのか分からなくなってしまいました。
そんなときに、小学生が純粋な気持ちでバレーボールをしている姿を見て、人が行動するときのきっかけは、どのような利益を得られるのかではなく、感情や気持ちをよりどころとするものだと改めて気づかされました。
私は大学生になり、大人に近づくにつれて、目標や目的をもって行動するのが正しくて、それを達成することだけが幸せなのだと思い込むようになっていました。一方で、小学生の子供たちは、純粋にバレーボールが楽しくて、プレーをしているようでした。彼らのモチベーションの源泉は損得などではなく、楽しい、面白いといったポジティブな気持ちから生まれていると感じました。
夏真っ盛りの今の時期、花火大会やお祭りが各地で催されていますが、私は一瞬行きたいなと思うけれど、「花火を見て何の意味があるのか」「お祭りに行って何の得をするのか」といったことを考えていました。しかしそうではなくて、美しいから花火を見て、楽しいからお祭りに行くといった理由で十分であるということに、小学生の子供たちを見て思いました。
以上のことから、大人になるにつれて、目標や目的といったものを考えながら行動することが大事になる一方で、感情や気持ちといった側面も忘れてはならないと感じました。今回のバレー教室で私は、バレーボールとこれからの人生をもっと豊かにするコツを小学生から教えてもらったような気がします。
猛暑の折、皆様方の息災を心よりお祈り申し上げます。