男子

ダイナマイトボートレース

環境情報学部2年  岩間 祥成

お世話になっております。
環境情報学部2年の岩間祥成です

連日の猛暑が続いておりますが、体調など崩されませんよう、お気をつけてお過ごしください。今回はバレーボール以外についての話が多く、少し退屈な内容かもしれません。興味のある方は是非ご一読ください。

先日、とある友人から「バレーって簡単そうだよね」と言われました。もちろん彼に悪気があったわけではないと思いますが、日々体育会活動に打ち込んでいる身としては、少し複雑な気持ちになりました。そして同時に、ふと頭に浮かんだのが「競艇」のことでした。

私は以前、競艇選手になろうとしていた時期がありました。競艇とはボートレースのことであり、100分の1秒の世界で6艇が競い合う究極のモータースポーツです。また、バレーボールとは対照的に、身長の小さい選手ほど有利と言われています。競艇選手の平均年収は1700万円、最も下の階級にあたるB2の選手でさえ、年に約800万円ほど稼ぐと言われています。その数字だけを見れば、「楽に稼げる仕事」と思われるかもしれません。しかし、実態はまったくの逆です。

まず、競艇選手になるためには「養成所」と呼ばれる施設、いわば選手になる為の学校に入校します。入校するには身長、視力、運動能力などの数多くのテストがあり、40倍の倍率があると言われています。テストに合格し、養成所に入った後もさらに厳しい環境のもとで訓練が行われます。朝から晩までびっしりとスケジュールが詰め込まれ、わずかなミスが命取りになる世界であり、まるで軍隊のような生活、団体行動を求められます。また、スマートフォンなどの通信機器は没収されるため、家族との連絡手段は手紙しかありません。精神力、忍耐力など、総合的な能力が求められるのです。厳しさのあまり退学する人が多く、約50人程の入学生は卒業時にはその半数ほどに減ってしまうと言われています。

さらに、競艇はただボートに乗って走るだけではありません。ハンマーを使ったプロペラの加工や整備、モーターの調整といったメカニック的な知識と技術も必要です。年功序列の文化も色濃く残っており、下の階級にいる間は先輩選手のレースのサポートに回るなど、下積みが続きます。代表例が、「コース取り」です。インコースが有利な競艇は各艇が自由にコースを選択できますが、先輩がインコースを取ろうとしていたら、後輩は譲るべきとされています。また、体重が500g増えるだけで不利になるため、男子選手の体重は常に52キロほどにキープするなど、日々減量が必要です。あくまでも競艇はスポーツですから、少ない体重でありながらも高い筋力を維持しなければならず、常に気を抜けないストイックな生活が求められるのです。

こうした話を聞けば聞くほど、「表から見える姿」と「その裏側」のギャップに気づかされます。「ただのギャンブル」と思われるような競艇も、その裏側には選手たちの血の滲むような努力と、想像を超える厳しさが隠れています。それはどんな競技にも、どんな物事にも当てはまるのかもしれません。

競艇についての話が多くなってしまいましたが、私が一番述べたいことは、バレーボールも、コートでプレーしているだけではわからないような日々の積み重ねの上に成り立っているということです。練習をしない選手など、まずいないでしょう。もちろん、それを他人に理解してもらうことが目的ではないですが。相手のスパイクを正面で綺麗にレシーブしたとき、それはラッキーではなく、相手のトスの長さ、高さ、近さ、スパイカーの助走、向き、高さ、目線、手の向き、ブロッカーの位置、高さ、手の出し方などこれ以外にも数多くの情報を一瞬で正しく判断した結果であります。上手な、技術の高い選手ほど日々並々ならぬ努力を積み重ねているからこそ、高度なプレーをあたかも簡単にこなすしているのだと私は思います。

私はまだ未熟な点が多く、日々、他の選手から学ぶことばかりですが、必死に精進してまいります。
これからもご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

乱文失礼いたしました。

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