初冬の候、皆様方はいかがお過ごしでしょうか。法学部・政治学科4年の西山誠一郎です。
いよいよ引退が近づいてきたので、私が慶應義塾体育会バレーボール部で活動してきて、生きる上で大切だと思ったことを記そうと思います。
唐突ですが、私は死ぬのが怖いです。また同様に生きていることも怖いです。このことを考えると怖くなって、悲しい気持ちに押しつぶされそうになります。だから、私はあまり考えないようにしているのですが、皆さんも同じようなことを考えたことはないでしょうか。私は自分がなぜ生きているのか、なぜ意識があるのかについて、自分が納得のいく答えを見つけることが、人生における最大の課題だと考えています。
しかし、頭の中だけで考えても答えは見つからないと思ったので、生きていく中でその手掛かりとなるものに出会えたらいいなと考えました。そこで、今自分が生きていることは確からしいから、今を充実させることがまずは大切だと感じました。
体育会バレーボール部の活動の中で、充実した時間を送るための2つのコツを掴みました。1つは目標を決めて生きることです。普通のことのように思われるかもしれませんが、これが大切なことだと気付きました。私は生まれてくる前から何か使命を抱えていた訳ではないです。そういった意味で私は生まれながらにして自由でした。だからこそ、何も考えないで、環境に身を委ねていくこともできます。しかし、そういった状態の時は、自分がなぜ生きているのかという疑問が浮かびます。理由は何も考えないで単に生きていることがつまらないからです。
そこで次に考えるのは、自分が喜びを感じられる瞬間を得たいということです。そのためには自分が好きだと感じる物事の中で、何かを成し遂げる必要があります。それが私にとってバレーボールで活躍したいという思いでした。しかし、目標を実現することは難しく、自分の理想と現実のギャップに落ち込むことがよくありました。目標が叶わない間は、先にも述べたように何も考えないで、ただその環境に身を置いているだけの存在です。よって、ひとつの目標に固執するのはよくないなと感じ、この目標が叶えられなくても、喜びを感じる方法はないかと考えました。そこで私は、新たな目標を立てて、それに向かって歩みはじめました。この掲げた目標は私が引退するまで続きますが、振り返ってみると目標に向かって生きている自分は、その目標が達成していなくとも充実した日々を過ごせていたと感じています。自由で何にも縛られない生き方を羨ましいと思うこともありますが、自分が何のために生きているのかということを自分でつくることが、今を充実させるためには、重要なのだと気付きました。
充実した時間を過ごすための2つ目のコツは誰かのために生きることです。目標を立てる時に、自分の好きなことの目標を立てると言いましたが、それに加えてもう1つ、誰かのための目標を立てると良いなと体育会バレーボール部で過ごしてきて感じました。それは自分の理想を押し付けるのではなく、その人の幸せを願うことです。誰かのために生きていけば、その人が幸せになった時に同時に自分も幸せになることができるからです。また、誰かのために過ごしている時間は充実しています。理由は自分以外の誰かの力になったり、必要とされたりすることは喜びであるからです。自分のためだけの目標で幸せになるのは限界があると思います。したがって、誰かのために生きていくことが人が本当に幸せになるために、必要なことではないかと考えるようになりました。
以上の2つのことは私一人では到底気付くことのできなかった考えで、部の仲間とそれを支えて下さっている皆様方のおかげです。最後の1年間は特に幸せでした。本当にありがとうございます。だから最後の活動日誌にはチームの仲間と皆様方への感謝を書こうと思います。
最後になりましたが、私の目標は最後まで成長し続けることです。バレーボールの技術と身体能力を向上させ、その成長を楽しみます。その具体的な指標の1つとして、最後の大会である全日本インカレの前日の練習で最高到達点を更新します。もうひとつの目標は、チームの皆に幸せを届けます。私と話したり、一緒にプレーしたり人が少しでも明るい気持ちなるように頑張ります。最後までどうかよろしくお願いします。
季節の変わり目、皆様方の健康を心よりお祈り申し上げます。
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死ぬのが怖い、また生きるのも怖い。解ります。生まれてきた事、死ぬ事は自分の意思ではどうしようも無い以上私ができる事は思うままに今を精一杯生きる事だと考えます。いかがでしょうか。