男子

Have a Happy new year

環境情報卒業生  小出 捺暉

皆さんこんにちは、12月31日、2021年の最後を締めさせて頂きます、本年度主将を務めさせていただきました、環境情報学部4年の小出捺暉です。
肌が凍りつく程、冷え込んだ除夜の寺。いまかいまかと自分の出番を待つ鐘が、日本の空に轟く予兆を感じる歳末の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

パンデミックのピークから始まり、この波瀾万丈だった2021年も終わりを迎えようとしています。今振り返ると短い様で短く、私の人生の中で1番短く感じた年でした。一瞬です、もうほんの一瞬、大体3日くらいで終わった感覚です。1日たりとも早く終わって欲しいと思う日はありませんでした。もし時間が相対的ではなく絶対的だったらと思うと、アインシュタインのあの舌を出した顔が少し腹立たしくなってくるほどです(笑)

慶應で過ごした4年間は私の事を大きく成長させてくれました。入学当初は高校の引退の影響で全てが灰になっている状況でした。所謂、燃え尽き症候群です。練習前後の準備片付けは一切せずに谷と濱本と一緒にゴロゴロ寝転んでいるか1人で歌を熱唱しているか。練習試合では1,2,3セット目で試合に出て4,5セット目は先輩が試合をしているのにも関わらず、座ってストレッチをしていました。急遽リベロになった時には、「リベロなんてつまんないからやりたくないです」と全世界のリベロの人に殴り殺されるのではないかと思う様な発言をし、宗雲前監督、当時主将のしょうきさん、当時主務の加松さんに順天堂の体育館の外で囲まれて説教されたのを今でも覚えています。今思うとよくそんな事が出来たなと、恥ずかしい限りです。同期と先輩には本当に頭が上がりません。本当にご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。

しかし、こんなにどうしようも無い私でも自分で気づくまで見捨てる事なく見守ってくださいました。これが私が納会で述べさせていただいた「慶應のあたたかさ」です。一見ただの甘やかしにしか聞こえないかも知れませんが、私自身は感情だけで行動する高校までと、物事の本質を見つけようと真剣に考えて行動しようとする大学生後半との間の成長の期間を慶應で過ごすことが出来て良かったと思っています。お陰様で、自分はとても多くの人に支えられて今生きているんだなと理解する事ができる様になり、言葉だけではなく心の底から感謝の気持ちを持てる様になりました。個人的にはこのあたたかい雰囲気は、今までもこれからも伝統として引き継いで行って欲しいと思っています。

そして今年のチームでは家族の様なチームを目指してきました。
本当に家族みたいになれたのでしょうか?
1年間の中でも諍いがあったり、冷戦があったり(特に1,2年生、3年生はなんかよくわかんないけど仲良くなってる気がします。4年はいつでも死ぬほど仲良しです。)本当に家族と言えるのかは疑問が残るところですが、そういう事も含めて家族と言う事にしておきましょう。事実としてあるのは、私はこのチームが本当に好きだったと言う事です。一人一人が役割を全うし主体的に行動できるところや、言葉では貶しつつも心の奥底では感謝の気持ちを持っているところ、など挙げればキリがありません。私のバレーボール人生最後の年にこんなに素敵なチームでバレーボールができて本当に幸せでした。

先日後輩たちから正式に送り出される会が開催されました。楽しい時間はあっという間に終わり、帰り道には遂に自分が部を引退した事を感じ、ものすごい喪失感に苛まれました。本には不安や喪失感などのネガティブな感情もそれを感じているという事実だけを受け止め、その感情でいる自分を楽しもう的な事がよく書いてあるのですが、そんな事はできるはずもなく、みんなと練習前にゴロゴロして戯れたり、みんなと内容の何もない話で笑いあったり、みんなで一点を取って抱き合ったり、毎日ホワイトボードにスローガンを書いたり、毎日星谷さんと電話したり、ちり毛いじりをしあったり、そんな大切な思い出が頭の中でフラッシュバックして恥ずかしながら電車の中で一人、涙が止まりませんでした。久しぶりに泣く事が出来て、自分にも感情が残っていたのだなと再認識する事が出来て良かったです。

「うわー、まじなげー、この文章読むの飽きたわ」って言う人は一度ここで休憩を取ってもらってまた後日、気が向いた時に読んで頂ければ幸いです。

この場をお借りして最後にお世話になった方々へメッセージを書かせていただきます。

後輩へ
1年間こんなにイカれた4年生について来てくれてありがとう!今年1年間みんなが「4年生の為に」とか「今年のチームは」とか言ってくれて本当に嬉しかったです。後輩達が君達じゃ無かったら、自主練なんて1秒たりともしようと思えなかったと思います。あと、後輩達の1年間の成長には本当に驚かされています。いつも星谷さんとの電話の時には後輩達の成長した話をおかずにして、2人で勝手に幸せになっていました。(星谷さんも同罪という事で)この調子でどんどん成長して、今年なんかよりももっともっともっっっっと良いチームを作ってください。今年やった様々な事は1つも真似しないでください。真似するのではなくそれをグレードアップさせた形でより良い練習をしてください。練習メニューひとつとっても改善の余地は2,3つ見つかると思います。そして、是非日本一の景色を見てきてください!みんなならできると信じています。

Ps←これ最近まほに教えてもらいました。

辻先生は神様です。僕が慶應バレー部に入って得た1つの財産が辻先生のメントレです。辻先生が毎回同じ事を言ってくれているのは、染み込ませる為にはそれが必要だからです。なので、一回一回のメントレを大切にしてください。因みに、真剣に聞いてそれを自然と実践する事ができる様になった暁には、緊張の仕方がわからないという世界線が待っています。私は生粋の辻先生信者です。

池野谷さんへ
お仕事やご結婚とお忙しい時期に合間を縫って足を運んで頂きありがとうございました。スタッツのデータの表示の仕方を変えてくださった池野谷さんにお礼を言った学生に対して「ぜんぜん、ぜんぜん」とこれを俺がやるのは当たり前だから、と言った素振りで答えている池野谷さんを見て、滅茶苦茶カッコいいと思いました。私は池野谷さんの様に人の為に当たり前のように尽くす事が出来る自信が無いので「池野谷さんみたいになりたい」とは言えませんが、本当に尊敬してます。1年間ありがとうございました。

星谷さんへ
毎日本当にお忙しい中、お電話して頂きありがとうございました!星谷さんとは電話しだすと止まらず、30分以上毎日していたのでもしかして星谷さんは自分の彼女なのかな?いや、逆ですかね?自分が星谷さんの彼女かな?自分が彼女と別れたのは星谷さんと電話しすぎたからかな?なんて思いつついつも電話させてもらっていました。皆からは、「いつも練習後に電話して大変だね」と言われるのですが、私にとってはとても大切な時間でした。自分自身の考えを深める場であり、星谷さんの考え方を学べる場であり、時には討論する時もありました。星谷さんのとりあえずやってみよう精神は、その結果がどうであれチームの成長にとって欠かせないものなのだという事を学びました。いつもこんなに頭の悪い私と同じ目線で話してくださり(物理的には完全に上下関係があり、いつも上を見上げて話してました)選手と同じ目線に立ってくれている星谷さんだったからこそチームはひとつになれたと思います。本当に1年間ありがとうございました。大好きです。

ps←まほに教えてもらったの2回目

来年キャプテンのまことへ
星谷さんに物議を醸したい時は、3つ以上のロジックを固めて挑んでください。多分それでも論破されます。
星谷さんへ
まことは彼女はいないので安心してください。

同期へ
4年間本当に最後の最後まで支えてくれてありがとう。普段から他の人には恥ずかしくて直接言えない様な話でも、この同期にだったら深い話からあっさい話まで何でも出来たので、改めて文章にしようとすると意外と書くのが難しいなと今思ってます。この4年間の皆との思い出は書こうと思ったら小説並み、いや辞書とかですかね?まあ少なくてもハリーポッターくらいにはなってしまうし、皆との関係性を表せる様な言葉は日本語には存在しません。それくらい私は同期と出会えて良かったと思っていますし、この同期のことを愛しています。なんか、これからも会える気がして同期に対する寂しさがあまりありません。これから一生、刺激しあって尊敬しあって付き合っていきましょう。そしていつも通りみんなで語り合いましょう。

最後になりますが、OB,OGの皆さん4年間本当にお世話になりました。特にOBではありませんが前監督の宗雲監督と橋口さん、栗田さんがいなかったら私が慶應義塾大学に入ることができませんでしたし、このように幸せな日々を送ることができませんでした。本当にありがとうございました。また、幼稚園から小学校、中学、高校で私とバレーボールを通して関わってくださった皆様本当にありがとうございました。特に高校3年生の時は人生で一番辛い1年間で監督を憎む時期もありましたが、今となっては心の底から本当に感謝しています。そして何より、家族には死ぬほど支えてもらいました。どんなに苦しい時でもどんなに嫌な態度をとっても常にその対応の根底には愛があり、いつもどんな時も自分にとって唯一の落ち着ける空間でした。こんな家族で育ったからこそ、今年1年間チームの目標にしていた「家族のようなチーム」の理想像は常に自分の家族でした。本当にありがとう。
私の18年間のバレーボール人生はここで終わりますので最後は支えてくださった全ての方に感謝を述べさせていただく形で締めさせていただきました。本当にありがとうございました。

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