男子

楽と楽

商学部4年  熊谷 健太

 

日頃よりお世話になっております。
商学部4年、学生コーチ兼中等部コーチの熊谷健太です。

私は現在、中等部と大学、二つのコーチを務めております。中等部での指導は3年が経ち、大学のコーチとしては4ヶ月ほどが過ぎました。立場も年齢も異なる二つの現場を行き来する中で、最近ある言葉について考える機会がありました。その言葉とは「楽」です。

先日、中等部バレー部の春合宿が行われました。自分はその場で、中学生達の成長に改めて目を見張りました。体も技術もぐんぐんと伸びている中、しかしそれ以上に印象的だったのは、苦しい練習の中でも笑顔が見える瞬間でした。うまくいかなくても、バタバタもがきながらも、何かを面白がる。その才能というか、姿勢というか、それが彼らの伸びの源泉なのだとつくづく感じました。

大学としては3月に福岡と大阪に遠征に行かせていただき、多くの大学との練習試合をする貴重な経験をしました。その試合を通じて、苦しい場面になると声が少なくなる瞬間があることを感じました。これは責める話ではなく、人が苦しい時ほど内に向かうのは自然なことです。一概に大学生は中学生より大人ですし、バレーのレベルが上がっているので色々と考えることも多い。一概に悪いと言っているわけでは全くありません。ただ、我々が向き合わなければいけない大きな一つの課題だと認識しています。

コーチとして中学と大学の選手達の姿を見ながら、私は改めて「楽しむ」と「楽する」という二つの言葉の違いについて考えました。同じ「楽」という字を持ちながら、意味はまったく異なります。「楽する」とは苦しさや困難から逃げること。一方「楽しむ」とは、困難も含めてその過程に向き合い、そこに意味と喜びを見出すことだと私は思っています。中学生たちがやっていたのはまさに後者でした。

宗雲監督が常々おっしゃっている「守備を楽しむ」という言葉があります。地味で苦しく報われにくい守備だからこそ、そこに喜びを見出せるかどうかがチームの強さを決める。そしてやり切ったチームこそ本当に強いチームになれる。この言葉も、「楽しむ」の本質を突いていると私は思っています。本当の意味で、守備を、苦しさを、逃げることなく真正面から楽しむ。これこそが我々の至上命題でもある一部リーグ復帰の鍵になるのではないかと思っています。

「楽しいから勝てる」という言葉も聞いたことがあります。それは、ある面では真実だと思います。しかしこれをそのまま受け取ると、「楽しくなければ勝てない」という裏返しも生まれてしまう。それは少し違う気がしています。勝利に向かう過程には、楽しいとは言い切れない苦しさが必ず存在します。そこで楽してしまったら、勝てない。苦しさに耐え抜いた先に勝利があり、その時初めて心の底から楽しさが込み上げてくる。楽しむと楽するのバランスは人それぞれかもしれません。ただ一つ言えるのは、楽したままでは、本当の楽しさには辿り着けないということです。

4/11からいよいよ春季リーグ戦が始まります。個人的には学生コーチとして、ベンチで迎える最初のリーグ戦です。果たしてどんな日々を過ごすことになるのか、想像もつきません。最上級生として、ベンチに座っている者として、勝利に全てを捧げます。選手たちが苦しい場面でこそ「楽しむ」を体現できるよう、そして結果として勝利の喜びを全員で味わえるよう、毅然とした姿勢でチームに向き合い続けます。

塾バレーボール部の全力の戦いに、引き続き熱いご声援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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