男子

議論で挑む

経済学部1年  重枝 良政

日頃よりお世話になっております。
経済学部1年の重枝良政です。
啓蟄を迎え、日増しに春の訪れを感じる頃となりましたが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。慶應義塾体育会バレーボール部は春季リーグ開幕に向けてチームの熱量も一段と高まっております。

現在、私たちは他大学や実業団チームとの練習試合を精力的に重ねております。練習試合を重ねていくたびに、自分たちの課題が新たに見つかることもあれば、これまで「これで完結した」と思っていた改善策に対して、さらなる修正の必要性を痛感することも多々あります。バレーボールという競技の奥深さは、一つの課題を克服した瞬間に、より高い次元での課題が姿を現す点にあります。福澤諭吉先生の言葉である「気品の泉源、智徳の模範」は単に道徳的な意味に留まらず、勝負の世界においても同じことが言えると思います。私たち体育会バレーボール部は自らの知性と技術を絶えず更新し、困難に立ち向かう姿勢こそが、体育会生が目指すべき姿であると考え、変化を恐れるのではなく、むしろ進化の糧として歓迎する空気感を大切にしています。

現在、チーム内では、ブロックとディフェンスのポジション設定に関して非常に活発な議論が繰り広げられています。 昨今のバレーボールはデータのスポーツとも言われますが、数字だけでは説明しきれない「コート上の感覚」が勝敗を分けます。選手がコート上で感じるボールの威力やスパイカーの助走角度といったライブ的な感覚、アナリストによる相手の攻撃傾向や自分たちのディフェンスの穴を客観的に示すデータ、宗雲監督によるチーム全体が目指すべき戦術的理想、これらが絡み合い、一つのディフェンスシステムを構築していく過程は、非常に知的で刺激的な時間となっています。納得がいくまで話し合い、自分たちが目指すべきチームスタイルを愚直に追求し、思考を止めない姿勢こそが、コート上での咄嗟の判断を支えているのだと感じます。

今年、私たちが掲げているスローガンである「俺がやる」を私は当初、「自分が決める」や「自分が目立つ」などという単なる個人的な主体性と捉えてしまうこともありましたが、今のチームが見せている姿はより深いものです。監督やアナリスト、あるいは経験豊富な上級生から言われた戦術を、ただ忠実に守ることは一見、統制が取れているように見えますが、本質的には「受け身」のバレーボールです。指示を待つのではなく、一人ひとりが自分の意見を持ちながら積極的に提案し、同時に周囲からのアドバイスを柔軟に受け入れ、最適解へと昇華させていく。「誰かに言われたからやる」のではなく、「自分たちが納得したから、責任を持ってやり遂げる」。この主体的なプロセスを経て初めて、「俺たち」のプレーに魂が宿ります。今年の私たちが体現すべき「俺がやる」の正体は、言われたことをやるだけのロボットではなく、自らが思考し、発信するアスリート集団になることだと感じています。

積み重ねてきた議論や試行錯誤を糧に慶應義塾らしい、しぶとく知的なバレーボールをお見せできるよう部員全員で精進して参ります。

今後とも慶應義塾体育会バレーボール部への温かいご支援、ご声援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

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