日頃よりお世話になっております。
法学部政治学科2年今田匠海と申します。
三田祭の熱気も遠のき、冬の気配が少しずつ街に広がる頃となりました。朝晩の冷え込みも増す中、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
先日、全早慶明戦という晴れの舞台において、関東1部の1位、2位のチームと相まみえる機会をいただきました。一球ごとに一瞬も油断を許さない緊張感。その刹那に潜む勝敗の分岐点を、彼らは迷いなく掴み取る。サーブによって流れを引き寄せ、隙を逃さず連携で得点へと繋げていく姿は、まさにバレーボールのお手本のようでした。
その場に立つことで、私は己の未熟さをまざまざと見せつけられました。同時に、自分の中の闘志が燃え上がるのを感じもしました。チームとしても個人としても「まだ成長できる」そう信じられる確かな手応えが、敗北の痛みとともに私たちの背中を押してくれました。
リベロという役割は、ときに目立たず、ときに勝敗を左右する影の要です。ポジション取りのわずかな差異が、一本の行方を決める。予測の遅れが試合の流れを断ち切る。私は、いかなる劣勢であろうと、流れを繋ぎとめ、逆境の空気を一変させる一球を拾う存在にならなければならない、という覚悟をもって日々励んでまいります。
そして今、カウントダウンのように迫るのは、4年生の先輩方と戦う最後の大会、全日本インカレです。迷い、焦り、時に自信を失いながらも、常に前を向く姿。厳しさの裏にある深い愛情。幾度となく私たちを立たせてくれた背中を、私は決して忘れません。
監督の存在もまた、私たちの原動力であり続けています。厳しく叱咤してくださる言葉も、信じて待ってくださる沈黙も、そのすべてに私たちへの期待が宿っていると感じます。その想いに報いるために、私は床に膝を擦りつけてでも、目の前の一球に飛びつきます。
残された時間はとても短いですが、短いからこそ、その一秒一秒に意味が宿るのだと気づきました。妥協は一切許さず、悔いなど置き去りにできるように。最後の笛が鳴るその瞬間まで、私は全身全霊をもって走り抜けます。
これまでチーム山元を支えてきてくださった全ての皆様に感謝を形で表せる最高の場に立てることを誇りに思い、恩返しができるよう最後の一瞬まで全力で戦ってまいります。これでチーム山元で戦える大会は終わってしまいますが、最後まで熱い声援をよろしくお願いいたします。
乱文失礼いたしました。