男子

実力も運のうち

経済学部2年  林 賢治

日頃よりお世話になっております。
経済学部2年の林賢治です。

私はイケメンを尊敬しません。ただ顔がよく生まれただけだからです。
私は金持ちの子息を尊敬しません。ただ良い家に生まれただけだからです。
最後に、私は努力している人も尊敬しません。なぜなら、彼らもただ運がいいだけだからです。

心理学や行動遺伝学の研究では、「勤勉さ」「自己統制」「目標達成への意欲」といった性格特性は、 およそ40〜50%が遺伝的に説明できるとされています。
たとえば、集中力の持続や注意のコントロール能力、ストレスへの耐性(いわゆるResilience)、目標を立てて続ける力(いわゆるGRIT)など、こうした傾向には、生まれつきの脳の働きが関係しています。つまり、努力できるかどうかの40〜50%が運(遺伝子)で決まるということです。

ただし、「努力できるかどうか」の残り50〜60%は環境によって大きく変化します。
たとえば、幼少期に努力してうまくいった経験の有無、周囲からの支援や励まし、生まれた国の文化・学校環境、習慣づけやモチベーションの仕組みなど、これらがあると、遺伝的に「集中しにくい」人でも、粘り強さを身につけられることがわかっています。つまり、環境さえ良ければ、ある程度は「後天的に」努力できる人間を作り出すことができるということです。

では、環境はどのようにして決まるでしょう?私は、それもやはり運の要素が強いと思います。バレーボールで例えると、バレーボールが上手い選手は幼少期からユースで選ばれ、その他の選手よりもいい環境でプレーすることができ、将来的な成功に繋がります。同じ様なことが、教育などを中心とした全ての事象に対して言えそうです。つまり、才ある者、もしくはあらかじめいい環境に恵まれた者は次々と選民され、正のフィードバックを獲得、成長は加速し、他の追随を許さないほどに能力が強化されます。逆に、愚民化された者のチャンスの芽はジリジリと細くなり、悪循環を抜け出せなくなるほどに追い込まれてしまいます。受験や就職活動は、特にそうなのかもしれません。

このような、富めるものが富むのを正とし、成長を好む資本主義的な精神は、出発点の高さ、つまりここで言う「運」を最も価値あるものへと昇華させています。従って、運は人生においてかなり重要な要素と言えそうです。

経済研究に関するイグノーベル賞を受賞した論文でも、成功において重要な要素を「才能」や「運」としたときに、最も成功したのはただ運がいいだけの人だったという研究があります。

しかしながら、努力できる才能や、適切な才能がなかったとしても、ある程度は自分がやりたいことを選択できますし、自分が関わる人間や職種なんかも選択できます。自分自身で選択できる要素は、コントロールできない運要素に対してたったの10%か、はたまた5%か分かりません。しかし、それらを大事にして、自分が掴める部分を誠心誠意やり抜くことが、大事なことなのだと思います(やり抜く才能なども運ですが、、、)。

乱文失礼いたしました。

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