男子

意味を探した時間が青春だった

商学部4年  平山 一之心

日頃よりお世話になっております。
商学部4年の平山です。

最近、大学の授業にてゴルフを始めました。これまでバレーボールに熱中してきた私にとってはとても新鮮で学びを得る機会が多いです。形は違えど、バレーボールと共通する事が多くシナプスを繋げていく瞬間を楽しんでいます。

さて今回はそんな日々の中で改めて感じた「意味」の捉え方について話したいと思います。
入部してからずっと、耳に残っている言葉があります。
「これって意味ある?」
誰もが一度は口にしたことがあるかもしれません。しかし最近、この言葉に対する自分の考え方が少しずつ変わってきました。

練習中や私生活の中で「これって意味ある?」という言葉をよく耳にします。私自身も昔は、練習の中でこの言葉を心の中でつぶやいてしまう事がありました。例えば単調な基礎練習や、なぜこのメニューをするのか分からないとき。けれど今では、この言葉をできるだけ使わないように意識しています。時々ポロッと出てしまうこともありますが、そのたびに「また近道を探そうとしていたな」と反省します。

思えば、「これって意味ある?」と考えるときほど、成長の壁にぶつかっているときなのかもしれません。努力が結果に繋がらず焦っているとき、自分の限界を感じて立ち止まりそうなとき、単にプライドが邪魔しているとき。そうした瞬間こそが、伸びる前触れであり、最も大切な時間なのだと思います。この言葉を口に出さない事が目的ではありません。ただ、「そう思ってしまったときに、自分を俯瞰できるか」。この視点の転換こそが、次の一歩を踏み出す鍵になるのだと信じています。

例えば登山をしているとします。頂上までの道には、岩場もぬかるみもあります。効率を優先して舗装された近道を選んだとしても、山の空気や自然の変化、足元の危うさを感じる経験は得られません。遠回りの道を歩いた人だけが、体力も、危険を察知する感覚も、仲間と助け合う力も身につけられる。練習も同様に、意味が分からないと感じる瞬間の中にこそ、成長の種が隠れているのだと思います。

「意味」は与えられるものではなく、自分で見つけ、定義するものだと、私は思います。誰かの意図とは違っても、自分なりの「意味」を設定できれば、それはもう学びになります。苦手な練習なら「自分の弱点を知る機会」、単調なメニューなら「集中力を試す場」と捉えるだけで、景色が変わります。何かを「意味がない」と切り捨てるのは簡単です。でも、その瞬間に自分の成長の芽を自ら摘んでいるのかもしれません。

全日本インカレまで、いよいよ30日を切りました。すなわち、残り30日足らずで私たち4年生は引退を迎えます。ここまでやってきて思うのは、私がこのチームに残せるものは技術や戦術だけではなく、むしろ、物事の考え方や捉え方、すなわち「どんな状況でも意味を見出そうとする姿勢」こそ、次に繋げたいバトンです。何も平山の考え方に染まれという話ではありません。ただ、いくつかの視点を持っていると、壁にぶつかったときでも道が開ける。そう信じています。

この1年間の集大成として、そして1・2・3年生との絆を形に残す為にも、最高の全日本インカレにしましょう。有終の美を飾るという結果だけでなく、「この30日間をどう意味づけるか」こそが、次の世代に繋がる財産になるはずです。

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