男子

心の「質」

法学部政治学科2年  今田 匠海

日頃よりお世話になっております。法学部政治学科2年の今田匠海です。
暦の上では秋を迎えておりますが、まだまだ厳しい暑さが続いております。皆様いかがお過ごしでしょうか。季節の変わり目で体調を崩しやすい時期でもありますので、どうかご自愛ください。

先日、部活動のメンタルトレーニングの一環として、辻秀一さんをお招きし、「フロー」という心理状態について講演をしていただきました。
バレーボールはもちろん勉強や日常生活においても、何かを達成したり上達したりするためには練習が欠かせません。練習には「量」と「質」が大切だと言われます。「量」とは練習の時間や回数といった分かりやすいものですが、「質」とは一体何を指すのか、私たちは講演を受けるまで明確に理解できていませんでした。これまでは、その時の集中力や周囲の環境が「質」に影響すると考えていました。
しかし辻さんのお話を伺い、「質」とは外的な条件だけでなく、自分の心の状態、すなわち「フロー」にあるかどうかに大きく左右されるのだと学びました。フローとは「ゆらがず、とらわれず」、ごきげんで安定した心の状態を指します。逆に、心がとらわれて不機嫌な状態は「ノンフロー」と呼ばれ、このときはパフォーマンスが低下してしまうそうです。
さらに辻さんは、人間の心の働きを「認知脳」と「ライフスキル脳」という二つの側面から説明されました。認知脳は物事に意味づけを行い、時に心をノンフローに導きます。一方でライフスキル脳は、自分の感情に気づき、それを整えてフローに導く働きを持ちます。
また、講演では合計8つのライフスキルについて学びました。たとえば「感情に気づく」「ごきげんの価値を考える」「今に生きると考える」「目標ではなく目的を考える」といったものです。これらのライフスキルは外的要因に左右されず、自分の中からポジティブな気持ちを生み出す助けとなります。そして、このようなプラスの精神要素がマイナスよりも多ければ多いほど、フローの状態に近づけるのだと理解しました。
さらに、認知脳が利き脳である一方、ライフスキル脳は非利き脳であるため、自然に使えるようになるには繰り返し練習し、何度も意識して使ってみることが必要だと教わりました。ライフスキル脳は段々と鍛えられていくものであり、根気強く継続していくことが大切であると学びました。

今回の講演を通して、同じ時間練習をしても、心の状態次第で成果は大きく変わることを実感しました。今後は練習の「量」をこなすだけでなく、フローを意識し、「質」を高める努力を続けていきたいと思います。
そして、今週からはいよいよ秋リーグが始まります。この夏に強化してきたブロックやハイセットといった取り組みを存分に発揮し、絶対に一部復帰を果たすことを目標にチーム一丸となって戦っていきます。これからもご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。

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