日頃よりお世話になっております。
総合政策学部2年の上間優凜です。
夏空がまぶしく輝き始め本格的な猛暑の到来ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
先月、私は二十歳の誕生日を迎えました。沖縄から上京し、大学での新生活が始まり一年半が過ぎました。日々の授業、練習、そして仲間とのやりとりに追われる中で、気がつけば「大学生」という生活が自分にとって自然なものになっていたことに、少し驚いています。今私は、競技の面でも生活の面でも思い通りにいかないことが多くありますが、そんな日常の積み重ねの中にこそ、自分を成長させてくれる種があると感じるようになりました。
「二十歳」という言葉は、ただ年齢を示す数字ではなく、どこか社会からの視線や、これからの人生に対する責任を内包しているように思います。だからこそこの節目に、自分の過去や現在を見つめ直し、今後どう生きていきたいのかを考える時間を意識的に持つようになりました。
これまでの道のりを振り返ると、たくさんの人に支えられてきたことに気づきます。地元・沖縄での幼少期、いつも周囲には温かい人たちがいてくれました。特に印象的なのは、祖母と一緒に過ごした早朝の散歩です。まだ空が明るくなる前に起こされ、近所の公園や漁港まで歩く時間は、当時の私にとっては少し面倒でもありましたが、今思えばとても貴重な時間でした。黙々と歩きながら、祖母がふとこぼす言葉には、日常を丁寧に生きることの重みがこもっていたように思います。
東京での一人暮らしが始まったとき、その「丁寧に生きる」という姿勢が自分の支えになりました。初めての土地、初めての人間関係、不慣れな生活環境。ときには孤独を感じたり、自信をなくしたりすることもありました。それでも、日々の小さな選択をひとつひとつ積み重ねていく中で、自分の輪郭が少しずつ見えてきた気がします。
そんな中で、上京直前に観た映画でずっと心に残っている言葉があります。スタジオジブリの「風立ちぬ」の中で、堀越二郎が口にするこの言葉です。
「生きねば。」
この短い言葉には、「ただ日々を過ごす」のではなく、「意味ある時間として生きる」という意志が込められているように感じます。私にとってこの言葉は、日々の練習、学業、そして人との関係の中で、自分がどのように時間を使い、何に価値を置いて生きていくのかを二十歳になった今、改めて問い直すきっかけとなりました。
これからは、バレーボールという競技の枠にとどまらず、社会人として、また一人の人間としてどう成長していきたいのかを真剣に考える時期に入ると思います。将来の進路もまだ明確ではありませんが、どんな道を選んだとしても、「自分で考え、自分で選ぶ」という姿勢を大切にしていきたいです。
また、周囲と比べすぎず、自分自身のペースで歩いていくこと。焦らず、誠実に、自分の言葉と行動に責任を持って生きること。その積み重ねが、自分にとっての「強さ」になっていくと信じています。
二十歳という節目は、「何かが完成する」年齢ではなく、「これからどう作っていくか」が問われるスタート地点です。どんなに迷っても、自分の選んだ道を誇れるような毎日を積み重ねていくために、まずは今日の練習に真摯に向き合い、日々の生活を丁寧に生きていこうと思います。
長文、乱文失礼いたしました。