女子 #日記

言葉の力

理工学部3年  坂本帆南

日頃よりお世話になっております。
理工学部3年の坂本帆南です。

新年度が始まり、暖かい春の日差しの中にも新しい挑戦への緊張感が混じる季節となりました。皆さまにおかれましては、お変わりなくお過ごしでしょうか。

チームはいよいよ今週末に春リーグの初戦を迎えます。これまで、練習や練習試合を通して、自分たちが積み重ねてきたものを確認しながら、足りない部分は一つひとつ修正してきました。地道な作業の繰り返しでしたが、チーム発足時と比べ、確かな進化を自分たち自身でも実感しています。だからこそ、今は自信を持って春リーグに挑めることをとても嬉しく思っています。

最近、練習の中で「言葉の力」について改めて考える機会がありました。
バレーボールは、技術や戦術のみならず“流れ”が大きく勝敗を左右するスポーツです。だからこそ、プレー中の声掛けはチームの雰囲気や流れを作る上でとても重要な要素になります。
例えば、プレーに対してかける「さすが」と「すごい」という言葉。似たように聞こえますが、その意味は少し違うように思うのです。
「さすが」は、その人の実力や人柄に基づいた“期待通りの成果”を称賛する言葉です。「やはりあの人はすごいな」といった信頼に基づいた良い意味での納得感がある一方で、どこか”予想の範囲内”という驚きの少なさを印象づけます。
一方で、「すごい」は成果にフォーカスした純粋な驚きや感動を表す言葉です。自然に発する「すごい!」という言葉には、まっすぐな尊敬と勢いがあります。プレー中、私たちがよくかけ合う「ナイス!」は、この「すごい」に近い感覚で、チーム全体の空気をポジティブに変えてくれます。
だからこそ、チームメイトや相手を勇気づけ、もっとやってみようという気持ちにさせてくれるのは、「さすが」よりも「すごい」なのかもしれません。言葉一つで、空気や流れが変わる。そんな奥深いバレーボールだからこそ、どんな言葉をかけるかを大切にしたいと感じています。チームの雰囲気を前向きにし、流れをつかむため、「さすが」より「すごい」を多く届けられるような言葉選びをしていきます。

最後にはなりますが、OBOGの皆さまには、日頃より温かいご声援とご支援をいただき、ありがとうございます。皆さまが築いてくださったこのチームの歴史と誇りを受け継ぎ、全力でプレーしていきます。
まずは春リーグ初戦、チーム全員で力を合わせて、一つでも多くの「すごい!」が生まれるような試合をお見せできるよう頑張りますので、今後とも、変わらぬご声援のほどよろしくお願いいたします。

“言葉の力” への1件のコメント

  1. 松元 泰裕 より:

    はじめまして、2007年卒の松元と申します。最近はすっかり試合観戦や記念館に行く機会がなくなってしまい、すみません。
    現在は化学メーカーを営んでおりますが、私も「言葉の力」というテーマでよく社員に話をする機会があり、とても興味深く内容を拝見させていただきました。「すごい」と「さすが」の違いは考えたことなかったですが、坂本さんの説明を見て、とても納得感がありました。目の付け所が「すごい」ですね!
    さて、せっかくの機会なので、私が日頃社員に話している「言葉の力」について、少し紹介させていただきます。もし今後の部活動に少しでも参考になれば幸いです。

    ①「言霊は本当にあるのか?」です。Youtubeとかで調べると、植物や食べ物に「いい言葉(奇麗だね、おいしそうなね、等)」を言い続けた場合と「悪い言葉(キモイ、汚い、まずそう、バカ!等)」を言い続けた場合に、どのような変化がみられるかの実験が出てきます。腐敗のスピードが驚くほど違うのですよね。これを人に置き換えると、「いい表現の言葉」を言い続ける場合と「悪い表現」を言い続けた場合でもきっと同じことがおきるだろう、が私の考えです。

    ②だから、「否定的な表現ではなく、肯定的な表現を無意識にでも出てくる習慣をつけましょう」、ということです。「なんでそんなにサーブミスが続くの?」ではなく「ミスが続いているけど、どうしたら次はサーブが入るかな?」というような感じです。勝利のためには、慣れあいで楽しいだけでは駄目でしょうが、厳しいことを言うにもプラスの表現を使うことを意識すると、案外伝わり方が違うものです。変な話、受け手も怒られたのにすっきり!みたいな。

    ③最後が「一度口にした言葉は取り消すことができない」です。仮に否定的な表現や相手を傷つけるような言葉を言ってしまった場合、その言葉はとがったナイフのように相手に突き刺さります。もちろんそういう時は、最終的には和解することがほとんどです。でも誰もは認識すべきは、和解したとしても、言われたときに嫌な思いをした傷は決して癒えないということです。だから、感情的に口走る前に、深呼吸してよく考えて言葉を発しましょう、と言っています。

    試合の場合は、もう前を向くしかないので、互いに励ます言葉が多くなりますが、日々の練習は鍛錬ですので、時には棘のある表現を言ってしまったりしてしまいがちです。負の「言葉の力」という視点から、何か参考になれば幸いです。

    1年生が入って、新チームのスタートですね。
    長々と失礼しました、頑張ってください。

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