男子

全世界の敗北者達よ

商学部2年  熊谷 健太

日頃よりお世話になっております。

商学部2年中等部コーチの熊谷健太です。

去る1月5日に第77回春の全国バレーが開催されました。私の母校でもある慶應義塾高校は3回戦に進出するも、フルセットの激闘の末鎮西高校に敗北しました。多くの方の心に残る試合を繰り広げた後輩たちのことを誇りに思います。

そんな後輩たちの戦いぶりを見て、私は改めて「敗北」とは何かを考えさせられました。

敗北とは何者なのでしょうか。

私は一言に敗北と言っても単純なものではなく、二段階あるのではないかと考えました。一段階目は「試合の結果」としての敗北です。それ自体は悪いことではありません。相手がいて、ルールという枠があるスポーツにおいて、負けは相対的なものです。むしろそれがあるからこそ学びがあり、次へのステップが生まれます。しかし、二段階目の敗北は異なります。それは、結果に失望し、次を見ようとせず、自分の弱さに屈してしまうことです。この二段階目の負けこそが、本当に避けるべきものだと私は思います。

敗北と弱さは似て非なるものです。一見同じように見えるかもしれませんが、その本質は全く異なります。「無限にある次を見ようともせず逃げる」という行為こそが真の弱さであり、それに屈することこそが本当の敗北です。

我々でも同じことが言えます。試合に負けたとき、そのままでは終わらない。次への挑戦を考え、行動に移すことが求められます。ただ歩みを止めることなく前に進む。それが私たちの本質ではないでしょうか。

我々の道に終わりはありません。終わりようもありません。後悔や喜び、さらにはやり残したという感覚がある限り、それは“無限”に広がる新たな挑戦への可能性そのものです。負けとは単なる結果ではなくむしろ未来へのチャンスとして捉えるべきだと私は思います。その場に立ち止まり何も行動を起こさないという選択肢こそが、本当の敗北です。

と、このようにお気持ち表明とも活動報告とも言い難い文章を書かせていただいたのは、他でもない慶應義塾高校の後輩たちが春高バレーで見せてくれた素晴らしい戦いに心を打たれたからです。後輩のみんなありがとう。

日常は敗北の連続です。頑張っていればいるほど敗北は必須です。その敗北を糧にどう過ごすのか。負けないことよりも、それこそが本当に重要なものではないでしょうか。

来たる春リーグに向けて全力で負け、全力で邁進してまいりますので、引き続きご指導ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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