日頃よりお世話になっております。環境情報学部3年の芳賀祐介です。
日吉の銀杏並木もすっかりと黄金色に色づきました。気がつけば日脚もめっきり短くなり、冬の訪れを感じております。北海道出身の私であっても、さすがにポロシャツ1枚で出歩くことは少なくなりました。本州では、外気温は耐えられるが家が寒いといった旨の話は既にさせていただいた記憶がございますので、今回は割愛させていただきます。
さて、今回お話しさせていただくテーマは慶應が誇る司令塔「大槻晟己」(総4)についてです。
本当の事を申し上げますと、近頃、個人的に活字離れが加速していると痛感し、ひっそりと小説等を読んでいる状況にあります。そこで、些かの創作意欲が湧いてしまい、「説話集:渡邊大昭(商3)巨大背中物語🦣」を執筆しようとしていました。しかし、チーム島田も佳境を迎え、しみじみとした哀愁漂う活動日誌の連続の中に、同期の背中が大きいという旨の創作を叩き込めるほど私の肝は据わっていませんでした。
内容といたしましては、「日吉並木を歩いていて突然暗くなったと思ったら渡邊が隣に並んだだけであった」、「映画館で最新作を鑑賞しようとしたら渡邊が隣で、2時間半を真っ暗闇で過ごした」等、彼の背中の大きさにまつわる説話を集めて、私が記録、編纂したものです。万が一、ご興味がある方がいらっしゃいましたらご連絡ください。「説話集:渡邊大昭巨大背中物語🦣」はまたの機会に。彼は彼で自慢のマンモス級のパワーと主人公特性で、来る全日本インカレでは大暴れしてくれると確信しております。
さて、随分と脱線してしまいましたが、改めて今回お話しさせていただくテーマは大槻晟己さん(以下、まさきさん)についてです。
ここで皆さんご存知かとは思いますが、まさきさんの簡単な経歴をご紹介させていただきます。小学校でバレーボールを始めたまさきさんは、山王小として冬のスポ少制覇を果たし、小バレ時代に全国優勝を経験しています。中学では凌風中の主将として全国大会に出場しています。また、京都JOCにも選出され、主将としてベスト8に導きました。その京都JOCには現在も日本代表として大活躍中の髙橋藍選手も選出されており、京都JOC主将の価値が伝わるかと思います。高校は誰もが知る名門・清風高校に進学し、春高バレー準優勝や全国3位を経験するという、塾バレー部としては異色のバレーエリートといっても過言ではないのでしょう。
まさきさんはセッターとしてのチームへの貢献度もさることながら、前述した華々しいキャリアで培った経験や知識をチームに還元していることの貢献度も抜きん出ているでしょう。「まさきさんにできないことは、自分に甘くすることだけである。」と表現した部員もいるほど、バレーボールにおける各スキルの熟練度は塾バレー部の中でも圧倒的です。
相手スパイカーのフェイントに対する守備は芸術的であり、全身全霊のプレーにも関わらず、余裕さえ感じてしまいます。その様は朝飯前と表現するどころか、お茶会中にカップ片手にフェイント処理をして再びティータイムに戻っていくようで、まさきさん後衛時にフェイントを仕掛けるのは悪手であるという事は、塾バレー部での常識です。
まさきさんが2年間、手塩にかけて育てた健坊(久保田・商2)はこの1年で急激に成長し、まさきさんが怪我で離脱していた期間、立派に代役を務め上げて、日大戦ではフルセットの上勝利を収めました。特にレシーブの進化には目を見張るものがあり、私がクイックで滅多に打たないターン方向へ打っても平然と守備されてしまい、まさきさんには大変迷惑を被っていると言っても過言ではありません。
なぜ今回、このような活動日誌を作成しようとしたかと申し上げますと、まさきさんに対する多大なる尊敬と感謝、ご迷惑をおかけした事への謝意を表現したいがためでした。
まさきさんは前述した通り輝かしいキャリアを送り、塾バレー部の門を叩きました。塾バレー部の部員の多くは全国クラスの戦績を持たない者が多く、ポテンシャルを秘めた荒削りな選手です。荒削りな選手の代表格は言わずもがなこの私です。1年次から私がポテンシャルの高さだけを見込まれてベンチ入りし、時には試合に出場しお粗末なプレーを披露している姿を、まさきさんはどんな目をして、どんな気持ちで見ていたのでしょうか。また、私の不必要な発言で何度もご迷惑をおかけしたことでしょう。まさきさんには様々な負担をおかけしてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
そして多大なる尊敬と感謝です。まさきさんはバレーボールにおいて熟練の技術を持っていますが、それを言語化し他人に伝えるのも非常にお上手です。レシーブ練習の際などはその練習前後に教えを請おうと、彼の周りに人集りができるのは珍しいことではありません。
私自身、なぜこの部活でバレーボールを続けるのか自問自答をしていた時期がありました。その折、後輩達にも同じ疑問をぶつけたところ、多くが「まさきさんのために。」と話していました。おそらく後輩達にもそれぞれの入部した目的があり、努力する価値を見つけているのでしょう。しかし、開口一番まさきさんの名前が出てくることは彼の4年間の塾バレー部への献身を如実に表していると言えましょう。
感謝について述べると、バレーボール内外でお世話になり、とてもここでは伝えきれません。ただ、ひとつを取り上げるとするならば私に自信を与えてくれたことです。初心者同然で入部した私は、特にクイックスパイクについて自信を持てていませんでした。なかなか得点できない私には、1・2年生の頃は1セットに1本トスが上がってくればいい方でした。得点できない者が悪いと言われればもちろんその通りですが、まさきさんには臆することなくトスを上げていただきました。今ではAパスからのコンビネーションであれば、半数以上は得点できる自信があります。私が1年次の頃の4年生の皆様が聞けば驚くと思いますが、現在の塾バレー部の得点源は大エース松本(環4)、主人公🦣渡邊に次いで2m中級者芳賀なのです。
全日本インカレ初戦まで残り6日となりました。仮に決勝へ進出したとしてもまさきさんとプレーをすることができるのは12日間です。まさきさんは大学にてバレーボール人生にピリオドを打つと聞いております。果てしない努力を重ねて、これほどまでに愛したバレーボールを辞める決断には、私などでは想像がつかないような勇気と迷いがあったことでしょう。
以前、部内ミーティングにて、学生生活、バレーボール人生最後の大会へ、私の口から語ってしまうと廉価に感じてしまうほど、熱く秘めた想いを口にしていました。
私はまさきさんがこれまでのバレーボール人生に納得し、最高の形で幕を閉じられるよう、全力で支えさせていただきます。
日毎寒さがつのりますので、お風邪など召されませんよう気をつけてお過ごしください。
長文失礼いたしました。
当サイトは、以下のWebブラウザでご覧いただくことを推奨いたします。
推奨環境以外でのご利用や、推奨環境であっても設定によっては、ご利用できない場合や正しく表示されない場合がございます。
セキュリティを向上させるため、またウェブサイトを快適に閲覧するため、お使いのブラウザを最新版に更新してご覧ください。
このままご覧いただく方は、「閉じる」ボタンをクリックしてください。