【Coaches’ Board】不自由

8/18から28まで10日間の長期合宿に出かけて来ました。お世話になりました企業の皆様、定期戦で準備頂きました関西学院大学の皆様、そして韓国の皆様、心よりお礼を申し上げます。さて、最近では最長の10泊11日の長〜い合宿。学生は自宅でも日吉でも無く自分の都合では物事は動かず、食べ物も提供されたものを食べるのみ。ストレスも不満も溜まってそれをそのままつい口に出してしまった学生や、少し考えて、口に出しても変わらないから受け入れて楽しもうと考えられた学生とがいたと思います。今回、韓国の強豪校とのゲームも主たる目的でしたが、実はこの「不自由さ」を経験してもらう事ももうひとつの大切な目的でもありました。まあ、バレーボールも上手くいかない時に・・・と置き換えるつもりもありませんが、このような環境や文化の違いをどう捉えて自分の考え方を成長させるかを若いウチに経験出来る事はとても有意義な事だと思います。自分ではどうする事も出来ない環境なら、その環境の中でどう実力を発揮するか?を考えられるのか。ちょっと横道に逸れますが、日本のバレーボール選手(特に学生)は、体育館のカーテンが少しでも空いているとボールが見にくいとナーバスになります。今回、韓国のある大学では一部分だけカーテンも無く光が入りレセプション時に取りづらそうにしていましたが無いものは無いので仕方ありません。そのうち工夫し影響を最小限にとどめていたと思います。そうそう、何やら9月の世界選手権では屋外コートらしいです!世界選手権ですよ。でも、やるしかないでしょうね。まさか全日本の選手が「なんで屋根付いてねーんだよ」とボヤかないでしょう。それは、全日本の選手であれ世界中を転戦していく中で、自分で変えられるものとそうで無いものを学び、文句を言っても始まらないと備えていると思います。今回、このように色々不便な経験をした事をネガティヴに捉える人とポジティブに考える人では今後の人生においてボヤきながら生きて行くのか、前向きに生きて行くのか、とても違う人生になるでしょうね。学生は気付いていたか分かりませんが、実はワタシも10泊の不自由な日々を一緒に過ごしていましたよ。最終日は疲労困憊の学生でしたが、コート際で立ったり座ったりするだけでも54歳のワタシも結構な疲労蓄積なんですよ。(しかも、泉水コーチが居ないので毎日の洗濯も自分でやったので大変でした)結構孤独なんです。話し相手のいない監督は(笑)。でもね、良い事も沢山あって、ある企業の体育館では一般の方々から「慶応を応援します!」と言って頂いたり、卒業生の星谷夫妻とも食事も出来たし、チームは伊藤主将がとてつもないエネルギーで牽引し底上げもして来ているし。少しキツい時に視点を変えると自分の周囲には良いことがたくさんあるのです。その価値に気がつく事で前述の「不自由さ」は気にもならなくなりその「不自由さ」も楽しめます。とは言え、何不自由無い日本で暮らしているとなかなか学生はそう思えないかもしれません。そんな時、近い将来を想像してみます。自分が父親になったとき、ちょっとした不自由さにぶつぶつ不平不満ばかり口にする息子を見たいか、それともその程度の不自由さを物ともせず、高笑いしながら楽しんでいる息子を見たいか。そう考えると答えは明白だと思います。HAVE FAN。あれ?どこかで聞いた事があるような。

話は変りますが昨日、熊本出張の際に卒業生の小池(長崎北)と食事を共にしました。皆さん覚えていますか?学芸大の高橋監督曰く「魂で上げるセッター」と評された、あの小池です。早くも31歳になり九州の大手エネルギー会社で真面目に働いています(本人談)。それに、今でもクラブチームでバレーボールを楽しんでいるそうです。クラブチームと言えば、先日の慶関戦を応援に来てくれていた池野谷(希望ヶ丘)や池田(北嵯峨)もクラブチームでやっているそうです。皆んなバレーボールが好きだなあと感心しますし、楽しいスポーツであることは間違いありません。

さて、あっと言う間に9月に入りリーグ戦の開幕が近づいて来ました。毎回、チーム作りは順風満帆とは行きません。春よりも高みを目指すため、当然春までの準備よりレベルの高いプレーを個人として、連携として習得しなければならず各選手たちはそれぞれ難しい事にチャレンジし習得するまで努力を「継続」する「辛抱」や「意欲」が必要です。人間なのでつい「継続」を怠りその日をこなしてしまう日もあります。この「継続」は皆、重要だと知っていますが、自分自身の意思で取り組む事が一番効果があり「継続可能」でその達成感も格別だと思います。大学生なら十分できるはずだし、その達成感も味わえるはずです。