【活動日誌】夢の続き(政4・立木智大)

皆様お久しぶりです。
法学部政治学科4年の立木智大です。
引退してから3週間が経過しましたが、ようやく自分が一般人になったことを実感してきたところです。俗に人生の夏休みと言われる大学生活ですので、社会人生活が始まるまでの残り3ヶ月を存分に謳歌したいですね。と、その前に、最後の活動日誌の更新というこの場をお借りして、長い長い昔話にでも一花咲かせてみようと思います。

そもそも私が本塾バレー部への入部を志したキッカケは、とあるOBの方からの熱烈なラブコールでした。身長が190cmあれど私は慶應義塾志木高等学校出身のノンキャリアです。華々しい功績も何もなくバレーもド下手でした。それにも関わらず、OBの方は私の内面を評価に値すると仰り勧誘して下さったのです。そこから毎週のようにメールや封筒が届き、話を聞いたり試合を観たりするうちに迷いが生じていきました。気づけば、慶應の看板を背負って4年間しかない学生生活に火を灯す体育会バレーボール部の虜になり、学ランに袖を通し記念館に足を運んでいたのです。このOBの方には感謝、感謝です。

当時の私には夢がありました。あのユニフォームを着て試合に出たい、活躍したいと。非現実的な夢であることは百も承知で入部を決意したのです。それからの日々は想像以上に厳しく辛いものでした。チームに必要とされず居場所がないと肌で感じながら、毎日毎日銀杏並木を歩きました。もう辞めたいと何度も心の中で叫びましたが、それでも続けてこられたのはまず間違いなく同期のおかげだと感じています。不断の努力は明るく優しい同期に恵まれたことで達成できたと思いますし、2年になって初めてベンチ入りできたのも彼らの存在あってこそでした。一生の友としてこれからも仲良くしていきたいです。

3年になり個人的には大きな転機が訪れます。小中高という今までの人生で、私が目標を達成できなかったことはありませんでした。もっと言えば、競争に勝ち続けてきた私にとって、人に何かを譲り自分が身を引くことはあり得ない選択肢の一つだったのです。そんな私が夢半ば、コートで脚光を浴びる選手になることを諦め、チームにとって最大限貢献できる役割を模索し始めました。その果てにピンチサーバーやピンチブロッカーとしての私があり、今があります。プレーの中でことジャンプサーブに限ってはかなりの実力があると自負していますし、それだけが私の自信に繋がっていました。チームにとっての自分を明確に意識し特定のメニューにコミットする努力の仕方は、ある先輩から学びました。彼の背中を追って自分も有益な人間、価値のある人間になりたいと努力を続け、彼の考え方や役割を教科書代わりに走り抜けた1年間だったと思います。機会があればゆっくりとお話でもしてみたいものです。

最高学年となってからの1年間はある意味辛いものでした。チームのためにと身を引き確立したポジションすらも必要とされず途方にくれる中で、後輩たちを育てまとめる役割を期待されたのです。最後の最後でベンチには返り咲きましたが、悩みの尽きない1年でした。努力は嘘をつかないなどとはよく言ったものです。この時ばかりは自分の無力さを痛感し、投げ出したくなったのを覚えています。

ようやくですが、ここで後輩たちに1つだけ伝えたいことがあります。それは夢を諦めないで欲しいということです。

私の本当の夢は試合で活躍することでした。ところがそれは途中で、チームに貢献することへと変わり強引に自分自身を納得させました。感情とは裏腹な行動を取ってしまいました。引退した今、とても後悔しています。入部したてのあの頃の情熱を4年間貫き通すことができなかった心の弱さを呪い、もし夢を諦めなかったら今頃どんな達成感を味わえていたのだろうかと悔しさが込み上げます。バレーはチームスポーツです。また組織色の色濃い本塾バレー部においては、自分の気持ちよりもチームの現状を優先することこそ美徳であるというような風習が垣間見えます。先に引退を迎えた先輩としてあえて言いますが、部員1人1人は組織のためにあるわけではなく、紛れもなく自分のために存在しています。二度と戻ることのないこのかけがえのない時間をわざわざバレーに費やすことを自分で選んだのですから。夢や希望を抱いて入部してきたのなら、それを最後まで大切にして下さい。特に3年生は来年自分たちの代になって苦しいことも多くあるかと思います。きっと自己犠牲を払い、悔しさで涙を流す日もあるでしょう。そんな中でもチームを優先させるばかりでなく、本当に自分がやりたいことを全うして欲しいです。要するにもう少しだけわがままになれと言っています。優しい3年生が来年の今頃、笑顔で引退できることを願っています。

とは言え、やはり私はこのチームに感謝しています。飼い殺されたと言えば聞こえが悪いですが、この4年間で一生できないような経験をさせてもらいました。越えた季節の数だけ喜怒哀楽も移り変わり、出会えた部員の数だけ新しい価値観にも気づきました。私は現役時代に夢を叶えられませんでしたが、大好きな後輩たちには最後まで夢を追って欲しいと願うばかりです。夢の続きは後輩に託し、私は一足先に社会人として新しい夢を追いかけようと思います。

ざっと振り返っただけで、この活動日誌を書いているだけで、本当に様々な思い出が蘇りますし、幸せな気持ちでいっぱいになります。1つの物事に打ち込む事がどれほど素晴らしいことなのか、身をもって感じることができた4年間でした。全ての人に感謝です。
今まで本当にお世話になりました。
ありがとうございました。