【活動日誌】カードゲーム(政4・立木智大)

日頃よりお世話になっております。
法学部政治学科4年の立木智大です。

力を出し切り掴み取った華々しい勝利と何もさせてもらえない苦しい敗北で始まった今秋のリーグ戦は、4年となった私にとって現役最後のリーグ戦です。僅かでも勝ちに繋がる貢献がしたいと常日頃から考えている私ですが、試合で活躍することはなかなか難しいのが現状です。しかしながら、これといって取り柄のない私にも、その昔、これだけは誰にも負けないという特技がありました。現役部員の皆さんはご存知でしょう。そうです、「カードゲーム」です。

今まで活動日誌の担当が回ってくる度に、真面目で努力家なイメージ(有難いことですが)を壊さないようあくまで素直に筆を執ってきました。今日は良い意味でその評価を覆そう、そんな想いで活動日誌を書かせていただきたいと思います(部員からの要望が余りにも多くさすがに耐え切れなくなりました笑)。

早速ですが、皆さんはカードゲームと聞いて何を思い浮かべるでしょうか。大抵の方はトランプやウノ、かるたや花札といったものを思い浮かべることと思います。しかし私にとってのカードゲームとは、「デュエルマスターズ」一択であります。平成生まれの男ならば、一度は目にし手に取ったことがあるであろうとてもメジャーなカードゲームのはずです。

幼き日の私は、数千種類にも及ぶカードバリエーションの中から、たった40枚を選び抜き、自分だけのデッキを作って相手と戦うカードゲームであるデュエルマスターズに一喜一憂していました。カード1枚1枚には効果があり、その個性を活かすも殺すも自分次第ということになりますが、一見パッとしないカードにも必ず使い道があるものです。そんな組み合わせがあったのか、そんな使い方があったのか、と友人をあっと言わせるデッキを作ることが、当時の私の楽しみであり特技でもありました。

また、オーソドックスな戦い方を嫌った私は、誰にも真似できないような奇天烈な勝ち方を好むようになりました。格好良く聞こえるかもしれませんが、独特な勝ち方をするデッキの構築は繊細で非常に難しく、何度も何度も試作を重ねた末にようやく辿り着けるものです。ただ、ここが私の変人たる所以ですが、小さい頃から策を練ることが大好きで、デッキを作っている時は時間を忘れられたものでした。奇想天外な勝ち方をするために、言わば隙のある勝ち筋を確かなものにするためには、そこまでの運び方が重要であると考えます。ですから、私の作る40枚のデッキの中には、1枚足りとも無駄なカードは存在し得ないのです。どんな相手がこようとも全ての状況に対応することのできる空前絶後の勝ちパターンを兼ね備え、圧倒的な試合運びで超絶怒涛の勝利を手にすることのできるデッキこそが、私の理想でした(こんな馬鹿らしいカードゲームの理想を本気で小学生の私は追い求めていました)。その証拠に、当時発売されていたほぼ全てのカードの名前や効果を今でも暗唱できるほどです。

デュエルマスターズを始めて1年が経過した頃、私は小学生にして無敗の強さを誇っていました。様々なデッキを作り幾多の試練を乗り越え、数え切れない程の勝利を手にした私はどこか物足りなく感じていました。そんな私に最大の試練が訪れたのは、思いつきで参加した全国大会準決勝でのことでした。誰が見ても私が劣勢だと分かる盤面でしたが、私の頭の中には勝利の2文字しかありませんでした。自分のデッキを信じカードを信じ、勝ち筋を必死に探し頭をフル回転させました。そこから奇跡の大逆転を演じ、勢いそのままに日本一の頂まで登りつめたのです。

これらの経験から、私は勝つために必要な3つの要素に気づきました。それは「準備の大切さ」「的確な判断力」「燃え尽きぬ闘争心」です。相手も自分の同じプレーヤーである以上、当然勝ちにきます。そんな相手に勝つためには、自分に出来得る限りの備えを徹底することが大切だと思います。今回のカードゲームの場合、奇天烈な勝ち方を実現させるための手堅いデッキ構築や、刻一刻と変化する様々な状況に合わせた勝ち筋を1つでも多く作ることがそれに当たるでしょう。また、何百何千と重ねた試合経験からくる瞬時の的確なプレイングの上手さがものを言います。そして最後の最後競り合った時には、どんな劣勢でも諦めない究極の負けず嫌いを持ち合わせた者が勝利を掴み取るのです。

本塾バレー部はどうでしょうか。私個人の見解ですが、日本一を取れるだけのカードは揃っていると思います。ただ、まだまだその使い方や組み合わせ方に甘さや無駄が多く、最大限のパフォーマンスには及びません。しかし言い換えれば、日本一を取れなくもないチームであるということです。やり方1つで日本一を取れるのに何故か全日本インカレのセンターコートからは遠ざかってしまっているこの現状、とても悔しく歯痒さを覚えます。

我がバレー部には、先輩方のDNAを受け継いだ全国屈指の優秀なアナリストが揃っています。それだけで準備の段階では他チームには引けを取りません。更に、全日本にも召集されるほどの実力を持った選手が数多く在籍しているだけでなく、溢れんばかりの闘争心を持つ者、日々の鍛錬を欠かさぬ者、素晴らしいセンスを隠し持っている者、声でチームを鼓舞する者、時に場を和ませる者、カードゲームで日本一を取る者までいるのが慶應バレー部です。ならば、アナリストと我々選手が力を合わせ日々精進すれば、達成できない目標はないはずです。カードゲームとバレーボール、競技は違えど諦めなければ日本一だって達成できるのですから。

部屋の奥から昔使っていたカードを取り出し懐かしみながら、そんなことを考える昼下がりです。

失礼致します。